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『MONUMENT』 / GALEN AYERS

JACKET: HYCA-3085
WEBSITE
  • 2019.04.24
  • HYCA-3085
  • ¥2,592 [with tax]

 ギャレン・エアーズのソロ・デビュー作『モニュメント』が日本でリリースされることに、どれほどの音楽ファンが歓声をあげただろうか。日本ではまったく無名のSSWであるギャレンだが、彼女はまさに知る人ぞ知る人物。彼女を紹介するとなったとき、最も簡略化した説明となると、ケヴィン・エアーズの娘という謳い文句に落ち着いてしまうだろう。カンタベリー・ミュージックを代表するバンド、ソフト・マシーンのオリジナル・メンバーであり、ポップ・ミュージックの奇才。そんな父の三女として生まれた彼女はいままでSiskinという女性二人組ユニットとしてアルバムを一枚発表したのみで、特に目立つような音楽活動はしてこなかった。ミュージシャンとしての生き方をあえて選ばず、どちらかというと慈善活動に熱心だった彼女だが、2013年に父が他界したことをきっかけにあらためて音楽に向き合うようになる。このデビュー作は亡き父への思いとミュージシャンとして開眼した彼女自身の物語集といえるものだ。傑出した才能に恵まれた父親をもつゆえに、彼女の音楽について、父親のDNAは娘にどう引き継がれているのかなどという、不作法な色眼鏡で見られてしまうのは避けようがないことなのかもしれない。が、ギャレンはそういった捉え方とは別のところで、自分自身の音楽を創ることに傾注している。アルバムから見えるのは父親の音楽とはまた違う風景だ。父親が音楽を生み出す姿を間近で見てきた彼女が父から学んだのは、独創的でありたければ、自分自身で音楽を学び、自分自身の音を創りあげなければならないという教示。彼女の音楽からはこの教えを真摯に受けとめる姿が感じとれる。「レコーディング・テクノロジーによる装飾なく、自分自身の感情をそのままパッケージしたい」という彼女の意図は一音一音が丁寧に折り重なるオーガニックなサウンドとなって結実、まさしくギャレン・エアーズの音楽として響いている。もはや、彼女の音楽を語るとき、ケヴィン・エアーズの娘というキーワードはそれほど重要なものではないのかもしれない。ここにあるのは、ケヴィンの音楽とその精神に最も親しみ、それを自分自身の音楽として昇華させた一人のミュージシャンの姿である。
(ちなみに日本盤である本作には父娘のデュエット曲もボーナス・トラックとして収録されている。ギャレンが父に提案して実現したこの再録曲はケヴィン生前最後の公式音源である)

TRACKS

1.You Choose / 2.Collide / 3.Run Baby Run / 4.Morning Song / 5.Duet / 6.Melancoholic / 7.Into the Sea(Calm Down) / 8.U-Turn / 9.Ain't the Way / 10.Monument / 11.Girl on a Swing ★ / 12.★=日本盤CDのみのボーナス・トラック