![]() |
フィービー・ブリジャーズ、ジュリアン・ベイカー、クレイロ、フェイ・ウェブスター、ルーシー・ダッカス......そしてもちろんザ・ナショナルのメンバーやボン・イヴェールと組んだ2枚のアルバムで改めて大注目されたテイラー・スウィフト......。女性シンガー・ソングライター百花繚乱の欧米から、また新たな才能溢れる女性が登場した。アメリカはミネアポリス出身で、音楽以外にもヴィジュアル・アーティストとしても活動するモーリーは、ケイティ・モーリーによるソロ・ユニット。2010年代から活動していた彼女にとってこの『ティル・スタート・スピーキング』は初めてのフル・アルバムとなる。ミネアポリス時代には、あのジャスティン・ヴァーノン(ボン・ イヴェール)やブラッド・クック(ボン・イヴェールやワクサハッチーらのプロデュースで有名)ら参加していたライアン・オルソンを中心とするユニット、Gayngsの一員としても活動。2010年に人気レーベル《 Jagjaguwar》からリリースされたアルバム『Relayted』にもヴォーカルで参加もしている。そのGayngsでのライヴの際に、たまたまそのライブハウスに来ていたプリンスと遭遇したというエピソードも。その後、自ら音作りできるよう独学を重ねプロデュース作業なども体得。2015年にローリー・アンダーソンとの親近を感じさせるノイズを織り交ぜた実験的な作風の『In Defense of My Muse EP』をリリース。2016年には『Something More Holy EP』を発表し、米『Interview』マガジンでも大きくとりあげられた。2014年頃を境にミネアポリスを離れLAへ、さらにはロンドンへと移住。2017年頃よりいくつかのシングル・リリースを経てついにファースト・アルバムである本作が届けられた。ピアノと歌をベースとしたゴスペル調の曲から、幻想的なオーケストラル・ポップ、打ち込みもさりげなく取り入れたアンビエント風アレンジの曲など、オーガニックで知的な仕上がりの見事なファーストが完成。
|